カッピングこそコーヒー生産地で最強のスキルである。
どもっす!
ラオスで知らないうちに犬を食べてました、いーちぇです。
みなさん、カッピングって知ってますか?
ぼくはコーヒー生産者の助けになりたいと思ってラオスに来ているのですが、その中でカッピングというスキルの重要性を知りました。
今日はコーヒー生産地において、カッピングができる人がいかに最強であるかということをお伝えしていきたいと思います。
カッピングってなに?
カッピングとは、コーヒーの味と香りを審査する一連の行為のことを言います。
コーヒーをカップに淹れた状態で比較テストし、品質や出来具合を評価するのです。
「テイスティングとは違うの?」と聞かれることがよくありますが、
カッピングではコーヒーの味(テイスト)だけでなく、香りもチェックするので、味と香りを合わせてカッピングというのかもしれません。
カッピングの方法については、また次回の記事で紹介しようと思います。
カッピングして何がわかるの?
カッピングは、味や香りを評価する方法だと説明しました。
例えば、リンゴのような酸味があるだとか、フローラルのような香りがあると言ったように表現します。
ただ、カッピングによってわかるのは、味と香りだけではありません。
それらから、コーヒーの品質を判断することもできます。
例えば、SCAA(米国スペシャリティコーヒー協会)が公開しているFlavor Wheel(フレーバー ホイール)の中には、
- musty/dusty ほこりっぽいかび臭さ
- moldy/damp しめっぽいかび臭さ
- skunky スカンクのような
- rubber ゴムのような
など、コーヒーの味としては歓迎できないような表現が並んでいます。
「こんな味も美味しいよね!」という意味ではもちろんなく、「これはいただけないコーヒーだ」と評価しているわけです。
これらは、コーヒー自体というよりは、コーヒーの生産・加工に問題があったと考えられます。
つまり品質が悪いんですね。
つまりカッピングを通して、品質の良し悪しを見極め、さらに味や香りの評価判断もできるということです。
カッピングって誰がやってるの?
カッピングは、道具が揃っていて、やり方さえ知っていれば誰にでもできます。
しかし、主にカッピングをする人は以下の3パターンではないでしょうか。
- Qグレーダーなどの審査員
- バイヤー
- ロースター、コーヒーショップ
Qグレーダーなどの審査員
カッピングをして客観的で正確な判断ができるかというと、それは技能と経験が物を言います。
その判断ができると認められているのが、いわゆるQグレーダーなどの審査員です。
例えばQグレーダーとは、SCAA(米国スペシャリティコーヒー協会)が定めた基準や手順に乗っ取ってコーヒーの評価ができると認定された技能者のことを言います。
つまり、カッピングを含むコーヒーの評価を客観的に、そして正確にできるということです。
そして、彼らがスペシャリティだと判断したコーヒーは「Qグレードコーヒー」として販売することができます。
「これはスペシャリティといえるコーヒーだよ。」とお墨付きをもらえ、コーヒーの付加価値を高められるわけです。
バイヤー
バイヤーが生産地などで、コーヒーを買い付ける際にもカッピングが行われます。
まず、品質の良し悪しを判断しないと、美味しいコーヒーは買えませんよね。
それに、味や香りも知っておかないと、売り先に説明することもできません。
ロースター・コーヒーショップ
カッピングをして、そのコーヒーが自分たちが消費者に提供するコーヒーとしてふさわしいか否かを判断します。
また、焙煎が上手にできているかをチェックすることにもつながります。
ただ、普通カッピングは浅煎りのコーヒーで行うのに対して、ロースターやコーヒーショップが提供するコーヒーが浅煎りとは限りません。また、客観的な判断よりも、「自分はこういうコーヒーを提供したい」という主観的な判断が入ってきます。
そのため、前の2者とはカッピングの意味合いが異なってくるかもしれません。
コーヒー生産地におけるカッピングの重要性
さて、これまでのカッピングの説明からわかるのは、カッピングは主にコーヒーの消費者のための行為だということです。
どれもコーヒーの付加価値を高めたり、コーヒーを美味しく飲めるようにするために行われていますもんね。
しかし、ぼくがラオスのコーヒー生産地で感じたことは、
コーヒー生産者のためにこそカッピングが必要だということです。
先ほども紹介したように、コーヒーには様々は味・香りが存在します。
中には、品質が悪いせいで、かび臭かったり、ゴムのような風味がするものまであると言いました。
しかし、そのようなコーヒーをただ評価判断するだけでは、「あのコーヒー美味しくなかったなー」「品質悪かったなー」で終わってしまいます。
大事なのは、なぜそのコーヒーがそのような味(品質)になったのかということです。
例えば、熟していないコーヒーを収穫してしまったとか、発酵が完全ではなかったとか、保管方法が適切でなかった、などといった理由が考えられます。
それをコーヒー生産者に対してフィードバックをすることができれば、コーヒー生産者はそれを受けて品質改善することができるのです。
しかし、そのためには、カッピングをする人に評価判断以上のスキルが求められます。
というのも、出来上がったコーヒーを前にしてカッピングをしてきただけの人には、評価判断したコーヒーがなぜそのような味になるのかはおそらく分からないでしょう。
コーヒー生産地に入って、コーヒーの生産・加工について理解し、さらにどのような生産・加工の落ち度がどのような味につながるかを知っている必要があるのです。
しかも、先ほど説明したように、カッピングができればコーヒーを消費者に対してアピールすることもできます。
例えば、「ラオスのこの生産者は発酵の仕方を改善したから、今ではフローラルのような香りが心地よいコーヒーになったよ」なんて。
自分でフィードバックをしたので、説得力も抜群です。
バイヤーや消費者も納得して購入できるでしょう。
コーヒーの品質改善もできて、その上セールスもできる、、、
このカッピングスキル、最強じゃありませんか!?
ぼくも最強のカッピングスキルが欲しい!!
さあ、そうとわかれば、ぼくもそんなカッピングスキルを習得しないわけにはいきません。
生産者にフィードバックができるようになれば、ぼくも彼らの助けになれるはずだ!
ではさっそく、、、
ずっ、、、
美味しい!
いや下手かよ!