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おラオス!

【コーヒー生産者STORY part7】組合に入りたい。けど入れない、その理由。

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どもっす!

最近、財布まで使わなくなってきました、いーちぇです。

 

 

 コーヒー生産者ストーリー パート7 始まり始まり!

 

 

 ヌワンさん

 

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今回訪れたヌワンさん。

旦那さんではなくて、奥さんがインタビューに答えてくれました。

 

聞くところによると彼女が育てているのは、ほとんどがカティモール

 

 

なぜカティモールばかり育てているんですか?

 

 

簡単・成長が早い・果実が多いの三拍子だからよ。

 

 

 

 しかし、彼女がカティモールばかりを栽培しているのには、他の理由もありました。

 

 

入らないんじゃなくて、入れない

 

彼女はJCFCの組合員ではありません。

JCFCが買い取っているアラビカ種ティピカを育てていませんからね。

 

 

 

JCFCの組合には入りたくないの?

 

 

できることなら入りたいわよ!

 

 
 

ん?それならティピカを育てればいいじゃないですか。

 

 

それが育てられないのよ・・・

 

 

どうやら、彼女がカティモールばかりを育てているのは、彼女がめんどくさがりだからではなく、 彼女の農園に問題があるそうです。

  

 

彼女のコーヒー農園は、このセータプン村から少し離れたところにあります。

そして、そこの土がティピカの栽培には向いてないというのです。

 

ティピカに向いているのは、土どうしがくっつきにくい土地。

それに対して、ヌワンさんの土地の土はくっつきやすいとのこと。

だから、ティピカを育てようとしてもうまくいかないんですね。

 

 それゆえ、彼女はティピカを育てることを断念し、つまりはJCFCの組合にも売ることができないんだそう。

 

 

変えることのできない条件

 

このあたりは、ボラヴェーン高原と言われています。

1,000mを超える標高や火山性の地質、そして年間の気候や降雨量がコーヒー栽培に適しています。

 

しかし、同じボラヴェーン高原と言えども、場所によって土や気候の違いがあり、それが栽培するコーヒーの向き不向きに関わってくるのです。

 

 

組合に入るか入らないかの選択は、あたかもその人のやる気次第なような気がします。

 

しかし時に、そこにはどうしようもできない条件が関係してきます。

例えば、

  • 土地(性質、標高、面積、気候)
  • 労働力(家族の構成)

などと言った条件。

 

いくら新しいコーヒーを育てたいという意気込みがあったとしても、それらの条件によっては、したいこともできないのです。

 

 

まとめ

 

ヌワンさんが、JCFCにコーヒーを売るためには、ティピカ栽培に適した土地を買うしかないのでしょうか。 

もしくは、組合に売ることが目的なら、組合がカティモールを買ってくれる可能性にかけるということも考えられます。

 

しかし、どちらにせよ簡単な話ではありません。

彼女の選択肢が増えることを祈るばかりです。

 

 

それではまた!